軽々しく「義務教育で○○を教えろ」と言う人へ

「義務教育で○○を教えろ」みたいな言説は、軽々しく唱えられがちである*1。あまりに軽々しくて、そのような主張をする人は、義務教育が国家権力をもって国民に履行を強制される義務であることを知っていないのではないかと疑うほどである。わざわざ説明するまでもないと思うが、義務教育で教える内容を増やすということは、国民の義務を重くするということであり、その点では、増税や徴兵制導入と同じようなものだ。もちろん、義務教育で教える内容を増やすことに絶対反対というわけではなく、場合によっては必要なこともあると思う。しかし、例えば消費増税などと比べると、あまりに軽率に主張されすぎなのではないかと感じる。そのような主張をする人はたいてい大人であり、もう義務教育を受けることはないのだろうが、いくら自分が義務の対象外で他人事だからといって、その義務の加重を軽々しく主張するのは、いくらなんでも自己中心的すぎるだろう。

*1:○○に入るものには様々ある。